2006年2月23日 (木)

マイムの日本語-1 [改訂版]

アニメのポケモンや日本の漫画が欧米の子供たちに人気のようだ.テレビのインタビューを聞いていると「漫画」をそのまま「manga」と言っていた.私たちが「アニメ」とか「テレビ」とか(少し省略しているが)カタカナにして言っているのと同じだ.欧米にも「スヌーピー」や「バットマン」など伝統的なキャラクターがいるのだから,「漫画」の訳語はあるはずなのに,日本の「漫画」は「Manga」と呼ぶらしい.日本人としてちょっと嬉しかったりする.

さて,「マイム」はどうだろう.調べてみると英語の「Mime」のカタカナ読みだ.同じ綴りでフランス語では「ミーム」と読むらしい.語源をたどると古代ギリシャ語の「Mimos」で「ミーモス」だ.「マイム」という英語カタカナ読みが定着したのは,フランスよりもアメリカやイギリスとの交流が先だったからに違いない.

「マイム」も「パントマイム」も(厳密には同義ではないらしい)カタカナ語として皆が知っていると思う.でもこの言葉を聞いて描くイメージは,人それぞれで結構違っているのではなかろうか.「無言劇」は?と問われれば「パントマイム」でしょう,と納得できるが,逆に「マイム」「パントマイム」の訳語は(語義ではない)と問われて,「無言劇」では満足できない.マイム役者を無言劇役者と呼ぶには抵抗がある.だったら「マイム」は「マイム」でいいじゃないか!なぜそこまでこだわるのか!そんな時間があるのなら身体を動かせ!と言われそうだ.

日々の稽古は大前提として,「マイム」の訳語にこだわるのには理由がある.日本語訳を模索することで,日本人である自分の「マイム」のイメージがもっとハッキリするかも知れないと思ったからだ.身体のイメージの呼び水として母語のイメージや語感は大切だと思う.

<2月10日の記事を書き換えてみました>

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2006年2月10日 (金)

マイムの日本語-1

国際交流が盛んになり,文化の流入流出が加速度的に進んでいるなか,その文化を理解し受け入れる手だてとして言葉の問題があります.日本語にカタカナ語が増え,昔ながらの漢語や和語が減っている傾向は,そのまま今の文化交流の度合いと影響を示しているように思います.

異文化の言葉(単語)を母国語に取り込む方法の一つは,その言葉の発音をそのまま表音文字に落とし込むことです.日本語として定着しつつあるカタカナ語の「マイム」はまさにそうですし.一方の英語圏では日本の「能」は「 Noh 」とローマ字表記されます.

今回,私が外来語の「マイム」に対して試みてみたいのは,漢語や和語による訳語と,または,それらを組み合わせる造語という方法です.意味や内容,形態や状況などを考慮してピッタリする言葉を探したり造ることです.台詞を使わず物語を舞台で表現することから,「無言劇」という言葉が造られました.これは形態や状況に焦点を当てた造語です.また語源である古代ギリシャ語,「模倣する」の意味や内容から探したり造ることも可能です.

「マイム」の訳語や造語を試みることは,日本の芸能文化と比較することにもなり,もしかすると思いのほか身近な親しいものとして感じられるかも知れません.さて,「マイム」の根本を曲げることなく,日本語になるのでしょうか?

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